2010年11月18日木曜日

分析結果

●シャークボーイとマグマガール
・主観POV…32カット
・主観移動…4カット
・飛び出し…9カット
・FPSのようなPOV…4カット
49カット

シンポジウムのあった2005年のすぐの作品ということもあり、主観移動がアバターやべオウルフに比較してもかなり少なかった。飛び出し効果も、第2次立体映像ブームの作品に比べればは少ないが、アバターなどに比べると多い。
今回も、主観者の体の一部が入ったPOV(以下、FPSのようなPOV)が見られた。
ただ、あまりゲーム的な構図は意識されてなく、手に持った時計を見るなどといった、偶然からの一部が入った主観POVと言った方がわかりやすい画であった。
ロドリゲス監督が、意図的に主観者の身体の一部を入れたかどうかは定かではないが、過去の作品よりも、第3次立体映像ブームの作品は主観者の体の一部が写ったPOVが多いとは言えると考える。

実は本日17日、『クリスマス・キャロル』(2009年)という3D映画のDVDがやっと発売になった。
この監督はべオウルフの監督でもある、ロバート・ゼメキス監督である。
2005年のシンポジウム参加した監督の中で、唯一2005年以降に2本の3D映画を監督している人なので、クリスマス・キャロルがべオウルフと比較してどんなPOVショットを使用しているかを分析すれば、何かわかるかもしれない。
さっそく、本日DVDを手に入れてまずは普通に鑑賞したが、実に様々なPOVショットが見受けられた。また、これはPOVとは離れてしまうかもしれないが、POVつまり主人公の視線とは一致していないのにも関わらず、ゲームのFPS的な構図に近い映像が多々見られた。
なぜゲームのFPS的な構図にしながら、POVにしなかったのか。

これは物語自体に『のぞき見』という要素が重要になっており、そののぞき見シーンに関しても主人公と一緒にその光景をのぞき見・客観視しているようなショットにしているため、意図的にPOVショットを避けた意図も考えられるが、だがそれでも通常のシーンまでFPS的な構図をわざわざPOVからはずした意図はわからない。

細かく分析して、深く調べていきたい。
それで、この作品の分析が終了したら、今ある目次改良し、論文を書きだそうと思う。
書いてみて判る欠陥もあると思うので。
11月も後半。気を引き締めていこう。

1 件のコメント:

  1. 映画の分析も、だいぶたまってきましたね。
    これまでのものを、ならべてみると、いろいろと面白いことが分かってきそうですね!

    by ササキ

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